
ピオーネ(ぶどう)100日貯蔵に成功
目的
大粒で香りが良く、糖度が高いピオーネは巨峰に並んで人気の品種である。
9月~10月上旬に収穫のピークを迎えるピオーネを100日間貯蔵できれば、お歳暮や年末年始の贈答品としても利用できる。したがって、貯蔵目標期間を100日間とし、ピオーネの貯蔵性向上と貯蔵期間延長を目指すとともに貯蔵限界を探る。
※通常の保存期間は冷蔵保存でおおよそ3~5日程度(房の状態)
貯蔵方法
入荷後すぐに氷温庫(特徴:温度変化が少ない)にて貯蔵
結果
入荷時
入荷時点では、果皮にハリがあり、穂軸全体が緑色をしていた。見た目に新鮮さを感じた。
入荷から101日目
入荷から100日経過しても鮮度を保持していた。穂軸部分の褐変やブルームの減少がみられた。
(ブルームとは…果粒表面の白い粉。ブドウの病気を予防し、鮮度を保つ働きがある。)
入荷から130日目
入荷から150日目の穂軸(すいじく)の状態
入荷100日目時点では鮮度を保持していた。150日目に果粒をすべて取り除くと果粒に覆われていた穂軸部分は緑色を保持していた。
試験結果
目標貯蔵期間100日目における品質調査の結果、良好と判断された。さらなる 貯蔵品質向上のための条件追求や貯蔵方法の工夫により貯蔵期間延長も可能と 推量された。現段階における外観上の貯蔵限界は130日程度と推察される。